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【構造】 | ||||||
松本邸は、原則としてRC造であるが、上部の立方体を構造的に表現するために一部を鉄骨造とする手法をとっている。 カーテンウォール開口を外壁天端まであけることによって、RC造の壁、特に北側の一面は、分断されてしまい、 壁梁を形成できずに自立した形になっている。 また、天井面は7,000×7,000の面が一面で見渡せることが必要である。 このため、屋根はフラットバーと丸鋼とで構成されたフィーレンデールトラスト鉄骨をあらわしで表現。 その四周はH型鋼で固められ、自立壁の面外方向の動きを拘束する役目をも担っている。 構造的にコンクリート壁と鉄骨屋根は一体化されている。 東面においては、吹き抜けを覆う、大きなカーテンウォール開口がもうけられている。 そのため鉄骨屋根は支持点を得ることができず、114.3φの鋼管をRC壁のすぐ横に立てている。 鋼管は、壁から離れて屋根をを支えると同時に、3階の床梁や鉄骨バルコニーも支えており、 RCと鉄骨が混在した表現のひとつとなっている。 (久野啓太郎) |
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―住宅建築199904より抜粋― |
原 広司氏は、巨大な建築を多く手がけている建築家。東京大学名誉教授である。 数々の賞を受賞し主な作品には、新梅田シティ・梅田スカイビル JR京都駅 札幌ドーム等があげられる。 受賞歴、作品詳しくは ウイキペディア をご参考に |